こんにちは、現役子供英会話講師で2児の母のハスミ(@hasumi.english)です。
昨年、年長男子3人組のクラスを担当しました。
しかしその生徒たち全員、1分も座っていられない超アクティブボーイズだったのす・・・!
座らない、言うこと聞かない、自分勝手に動き回る…でどうしようもなくて、宙を見つめて諦めかけたことが何度もあります(笑)
しかし!そんなじっと座っていられないやんちゃな生徒たちに、きちんをレッスンを受けさせる方法がありました。
今回は、私が1年かけて試行錯誤した方法の中で、有効だったやり方をご紹介します!
この記事を書いている人
◆大手英会話スクール子供英会話講師
◆小学校英語指導者+(プラス)資格有
◆5歳息子と3歳娘の年子兄妹ママ
崩壊寸前レベルのクラスの様子
レッスンでは、最初にウォーミングアップとして毎回このような質問をしています。
- How are you?
- How’s the weather today?
- What day is it today?
など。
これらは毎回のレッスンでやるため、さらっと流してメインの内容に移りたいところですが、このクラスはウォーミングアップの時点ですでに動物園と化します・・・。
どのような様子か具体的にお伝えすると、
「How are you?」の質問に対し、生徒1人が変顔しながら「Angry」と答える
→それに他2人がウケて、大声で変顔大会が始まる
→お互いの椅子を行ったり来たりする
→それを乗り切り天気パートに移ると、今日が晴れか曇りかで言い争いが始まる
→お互いの椅子を行ったり来たり、たまにドアから外をのぞこうとする
色々なパターンがありますが(笑)まぁこんな感じです・・・。
はっきり言って収拾不可能というかクラス崩壊寸前というか・・・。
1番ひどかったのは、単語カードを並べてもらっている時に、生徒全員がカードを思いっきり宙にばら撒いた時ですね。
あの時は、本当にもう私は完全に「無」になりました・・・(笑)
しかしながらそれで諦めるわけにはいかないので、周りの中堅講師からベテラン講師まで、色々アドバイスをもらいながら、自分でも思いつく限りのことを1年かけてめちゃくちゃ試しました!
レッスン進行がスムーズになる方法や、生徒を座らせておく方法を次でご紹介します。
じっと座っていられない生徒にきちんとレッスンを受けさせる方法
①椅子を壁にくっつけるように配置する
それまでは生徒たちが座る椅子を、壁から離した状態で置いていました。
こんな感じですね↓(画像はイメージです)
しかし、このクラスだけは完全に椅子の背もたれ部分を壁にくっつけるようにしました↓
こう!この状態で生徒たちには座ってもらいました。
このようにして椅子を壁にくっつけるメリットは2つあります。
1、椅子をゆらゆらさせることが少なくなった
それまでは椅子を後ろにゆらゆらさせたり、椅子の後ろを歩き回ったりしていましたが、椅子を壁にくっつけるとそれができません。
壁に椅子をネジで固定するとかではなく、ただ壁にくっつけるようにして置いているだけの状態ですが、レッスンの受講態度はこれだけでも多少改善させることができました!
2、教室が広くなる
それまで真ん中あたりに置いていた椅子を後ろの壁にくっつけるようにしたので、単純に動きまわれる空間が広くなります。
「広くなったら生徒たちがもっと動き回ってしまうのでは…!?」
・・・と思われるかもしれませんが、意外にも悪化することはなく、むしろ広くなったことで私の心に少し余裕が生まれました(笑)
狭い空間で騒がれるとやはりどうしてもうんざりしてしまう自分がいましたが、広くなったことで以前より寛容になった気がします。
②動きがあるアクティビティーを増やす
動きたい子を押さえつけるよりも、動きたい子にはたくさん体を動かしながら学習してもらう方が効果的!!
それまでもレッスン内で体を動かしたりすることはありましたが、このクラスではレッスン最初のウォーミングアップのパートから、たくさん動いてもらうようにしました。
たとえば天気のパートでは、手作りの窓を使ってレッスンを行っています。
窓が両開きになっていて、開けると中からsunやcloudが出てくる仕組みになっていて、これで「sunny」や「cloudy」を学んでもらっています。
この天気パートではこのように動きを取り入れてみました。
- 「Can you knock the window?」と1人目の生徒に指示
- 椅子から立ち上がって窓をノックしに来させる
- 手でKnock, knockした後に窓を開けさせる
- 1人目の生徒に席に戻ってもらう
- 「How’s the weather?」と生徒全員に質問
- 生徒全員「It’s sunny.」
- 2人目、3人目と①~⑥をそれぞれ繰り返す
基本、天気パートは椅子に座ったままでさらっと終わらせますが、逐一窓を開けに来てもらいました。
生徒1人ずつに来てもらうやり方でも、自分の番が来るとわかっていると、子供はきちんと待っていられるんですね(笑)
また、「How are you?」 の質問の時には、座ったままではなく椅子から立ち上がって「I’m hungry!」などと答えてもらうようにしました。
とにかく、5分に1回くらいの高頻度で何かしらの動きのあるアクティビティーを増やすようにしました。
すると、それまでは自分勝手に動き回っていた生徒も、少しずつ講師の指示通りの動きをするようになってきたのです!
子供なので気分のムラなどはありますが、講師の言うことを聞かず動き回る、という部分はこれで少し改善されました。
③時間制限があるアクティビティーを増やす
やんちゃクラスをコントロールするために、大活躍したものが「タイマー」です!!
タイマーを使ったアクティビティーはたまに行っていましたが、その時の生徒の食いつきが良かったことと楽しんでいる様子を見て、タイマーをもっと活用すれば良いのでは、と思いました。
タイマーを使ったアクティビティーの中で、特に生徒たちが集中して取り組めていたものをご紹介します。
発話しながら隣の人に単語カードをどんどんパスしていくゲームです。
たとえば、これらの単語カードを使ってやってみます↓
- まず講師が「yellow star」と言いながらそのカードを1人目の生徒に渡す
- 1人目の生徒も「yellow star」と言いながら2人目に渡す
- 2人目の生徒も「yellow star」と言いながら3人目に渡す
- 最後の3人目は「yellow star」と発話した後、用意しておいた箱などの入れ物に入れる
- それを見届けてから、次の「blue triangle」で①~④を繰り返す
始める前にタイマーを15秒くらいにセットしておいて、時間内に全てのカードを箱に入れられるか、というアクティビティーです。
もう1回やりたい!!とよく言われるアクティビティーで、たくさんアウトプットもできますし、これをやっている時は全員しっかり椅子に座っていられます(笑)
カードを入れ替えながら数回行い、椅子に座ったままでも楽しみながら単語を覚えてもらうことができました!
このように、タイマーを使ったアクティビティーはすごく集中して取り組んでくれるので、毎回どこかで使うようにしました。
④レッスン途中に講師とボールのやり取りをする
集中力が切れてきた時やふざけ始めた時など「あ、やばいな」と思った時は、すぐに生徒1人ひとりとボールのやり取りをするようにしました。
講師が生徒に投げて、また投げ返してもらう、これだけです。
これだけなのですが、普段アクティビティー以外ではレッスン中にボールを持てないので、生徒たちはやはりボールを持ちたがります。
みんなキャッチボールがしたいので、講師の言うことを聞いてくれるようになるんですね^^;
生徒が歩き回ったりお喋りして全然集中できていない時でも、ボールを見せると瞬時に生徒の注目を集めることができますよ(笑)
大きな声で注意するより、ボールをサッと取り出すだけで生徒の注意をこちらに戻すことができるので、叱る必要もないですしとても簡単な方法です。
生徒の注意を引くためのボールですが、一応生徒には「きちんと座ってレッスンを受けられている子はキャッチボールできるからね」とご褒美のように伝えていました。
この方法は何回もやるとレッスン時間がなくなるので、レッスン中に1回だけ行うようにしていました。
また、ボールの種類ですが、よくあるゴム製やプラスチック製のボールだと生徒が投げてしまうため危険です。
それこそ叱らないといけなくなります。
そのため、毛糸やスポンジのボールなど必ず非弾性のボールを使用して投げ合いっこしてくださいね。
⑤保護者とお約束をしてもらう
講師だけではコントロールが難しいと思ったので、保護者の方にも協力を仰ぎました。
レッスン前に「きちんとレッスンを受けること」「先生の言うことを聞くこと」と、お母さんとお約束してもらってから教室に入ってもらうようにしました。
教室に入ってからも、私から一言「お母さんとお約束してきた?レッスンが終わったらたくさん褒めてもらえるように頑張ろうね!」と伝えるようにしました。
すると、生徒3人のうち1人は確実にこの方法でレッスン態度が良くなったと感じました!
他の2人も、最初のウォーミングアップでのやり取りが以前よりスムーズになりました。
まとめ:少し手をかけるだけで子供は変わる!
以上、じっと座っていられない自由でやんちゃな生徒たちに、きちんとレッスンを受けさせる方法をご紹介しました。
効果的だった5つの方法をまとめておきます↓
- 椅子を壁にくっつけるように配置する
- 動きがあるアクティビティーを増やす
- 時間制限があるアクティビティーを増やす
- レッスン途中に講師とボールのやり取りをする
- 保護者とお約束をしてもらう
こうしてまとめてみると、どの方法もほんの少しだけ講師が手をかければ良いことばかりですね。
結局、年が変わった2月頃に「あーこの子たちようやく落ち着いたな」と感じることができました。
正直、もっと早くこれらの方法がわかっていれば、もっと早く改善できたと思います。
もし、今同じようにお困りの講師の方がいましたら、ぜひこれら5つの方法を試してみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。